南の島のフィニッシングスクール

愛は胃の腑を通る

「おいしくなーれ!」の気合と「愛情」を込めて

 ある保育園の園長先生に教えていただいた言葉です。
この言葉は、私たちは毎日の食事を通して単に空腹を満たしているのではなく、食物を育てる人、料理を作る人の食物や料理に込めた「愛」をいただいていると言っているのです。そして、食にかかわる多くの方々のおかげで人間として成長もし、生きてもいけるのだという意味が込められています。
  先日、学院を訪ねて来られた方のお話です。「子供が小学生の頃、PTA主催の料理講習会に参加したことがあります。そのとき西大先生から食事の大切さについて教えていただきました。それ以来食事には特に力を注ぎました。特別かわったものを作るわけではないのですが、子供たちは大学生になっても社会人になっても私の手作りの弁当を喜んでくれました。思春期でむつかしい時期もありましたし、友達とうまくいかなくて悩んでいるような時もありました。そんな時は黙ってその子が好きな料理を夕食に用意しました。 するとその子は学校から帰って来るなり『お母さん、ぼく今日はこれが食べたかったんだよ』って喜んでくれたものです。そうしているうちにいつのまにか元気を取り戻していったように思います。その子達も結婚し、子供もできました。良い嫁たちにも恵まれました。その嫁たちは私が教えるまでもなく料理はしっかり作っているようです。」と話してくださいました。
  私が話したことを真摯に受け止め、そして実行してくださった。私自身がたいへん嬉しく感激してしまいました。 最近、コンビニの前でカップラーメン等を食べている子供達を見かけます。カップラーメンやハンバーガーが悪いというのではないのです。それが日常茶飯となってはいけないと思うのです。 今子供たちは夏休み、お母様方にとっては毎日三度三度の食事に大忙しだとは思いますが、「おいしくなーれ!」の気合と「愛情」を込めて作ってみてはいかがでしょうか。

                                沖縄タイムス「唐獅子」欄掲載(2002年8月20日)