南の島のフィニッシングスクール

いい夫婦の日

談笑している皆さんを見ていると、それぞれの夫婦がそれぞれの幸せに満ちていらっしゃるようです

 男の料理教室での話です。米のとぎ方、だしのひき方など日本料理の基本から始まるこの教室の仕上げは奥様をフルコースの料理でもてなすことですした。
 その最後の教室での献立は近海魚と島野菜のオードブル、かぼちゃのスープに真鯛のワイン蒸し、牛ヒレ肉のポワレそしてデザートです。調理室であたふたとしているうちに奥様方がおしゃれをしてやって来ました。ワインを注ぎ、会食が始まるとエプロン姿のご主人たちは仕上げた料理の一品一品を真剣な表情で給仕しています。
  デザートに入る頃には男性陣も緊張が解けホッとしたのでしょう話も弾みます・・・・ある奥様はご主人が教室に通いはじめたら学院と同じ鍋や器具、調味料を買いそろえはじめ、料理になると「学院には助手がいるよ」とまるで奥様を助手扱い。野菜を洗ったり、切ったり、しまいには散らかった台所の後片付けまでさせられるなど仕事がふえて大変ですよと話していらっしゃいました。またあるご夫婦は一週間まえから夫婦喧嘩をして奥様が口もきいてくれない。今日は来てくれるのか心配でしたとのこと、傍らでは着物姿の奥様がにこにこして聞いていらっしゃいます・・・・。それでも談笑している皆さんを見ていると、それぞれの夫婦がそれぞれの幸せに満ちていらっしゃるようです。夫婦にはそれぞれの形があるのですね。
 振りかえると私たち夫婦も琉球新報の「新世紀からの風」という連載で「2人3脚で夢を追う」というタイトルで紹介していただいたことがあります。女性のための学校を作りたいという私の夢を長年勤めた会社を退職してまで叶えてくれた主人、それからの今日まではまさに二人三脚の日々でした。子供に恵まれなかった私たちにも娘がたくさんできました。昨日も娘(11期卒業生)が大きな七面鳥にハム、シャンパンまで持って訪ねて来てくれました。
 今日は良い夫婦の日、夫婦の絆を深めるための日にしたいと思っています。

                             琉球新報「南風」欄掲載【2010年11月22日(月)】